ワールドカップ準々決勝の展望を勝手にしてみた

ついにベスト8が出そろいました。今年も色々な発見があるワールドカップですが、いよいよここからが本番です。

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では早速カードごとにプレビュー的なものをしていきたいと思います。

ウルグアイVSフランス

今大会屈指の好カードだと個人的には思っています。どちらもここまで強豪相手にいい戦いをしていましたし、熱戦を期待できそうです。オッズでは圧倒的にフランス。

ウルグアイ

一言でまとめると「アトレティコ」。アイスランドもアトレティコなんて言われていましたがこちらには正真正銘のアトレティコといえる所以があります。最終ラインのゴディン&ヒメネスコンビですね。

とにかく彼ら2人のコンビネーションが素晴らしい。ゴディンもフィードはずいぶん正確になりましたし攻撃の起点としても機能しています。彼ら2人を中心とした守備組織はまさに堅牢の一言。「守備のいいチームはトーナメントで勝てる」なんて言いますが、まさにその言葉を体現しているチームです。

しかも、それだけではない。前線にはワールドクラスのFWであるスアレス&カバーニが陣取りますが、とにかくこいつらもまとめてちゃんと守備をする。だからカウンターチャンスになったらみんなが全力でラインを押し上げる。その様子がとても美しい。そしてそれをつなげる新星・ベンタンクール。ウルグアイ産とは思えないクレバーな展開力がウルグアイの中で躍動しています。彼がいなかったら引き分けで終わっていた試合はたくさんありました。今ウルグアイに欠かせない選手です。

なので、キープレイヤーはベンタンクール。彼の存在なくしてウルグアイの「勝利」はありません。

フランス

ウルグアイが堅守速攻という一本槍なら、フランスは総合力に優れた対応力で勝ち上がってきたチームです。シンプルなフォーメーションにタレントを並べてフランスらしい個で戦うフットボールで勝ち上がってきました。なので波がある。機能するときには爆発するし、しないときはあっさり負ける。そんなチームです。

特に守備面での安定性の悪さは目立ちます。ヴァランとウムティティと名前だけ聞けば凄そうと思いますが、連携がうまくとれておらず、簡単な対応やミスの多さが目立ちます。最終ラインのミスは即失点につながりますし、準々決勝までには修正したいポイントです。

キープレイヤーはリュカ・エルナンデス。実は攻撃で非常な大きな活躍をしている反面、守備で「大人」な対応ができていません。「大人」な対応が彼にできるかどうかが試合の分かれ目かもしれません。

予想

希望的観測を含めウルグアイの勝利。懸念すべきポイントはカバーニが間に合うのかどうかですが、マキシ・ゴメスにストゥアーニと異なるタイプのFWがそろっています。穴を埋めるというわけではなく異なる働きをしてくれることでしょう。フランスの守備面での連携の悪さは必ずウルグアイのようなサッカーと戦う際には浮き彫りになるはずです。ウルグアイ、期待しています。

ブラジルVSベルギー

今大会屈指の好チームとハリボテだらけのチームというカード。

ブラジル

チッチの下「組織として戦う」ことを覚えたカナリア軍団はまさに「史上最強」に相応しいチームです。「もしW杯で優勝できなくてもチッチは続投するだろう」と言われているくらい完成度の高いチームになっています。個人の技術ばかりクローズアップされていますが、何がブラジルの武器ってその「ボールを持った時の才能」を活かすための高度なプレッシング&ボール回収です。2列目以降の選手の連動性を戦術カメラで観ることをお勧めします。組織的プレッシングの完成度はクラブチームと比べても引けを取りません。弱点らしい弱点といえばレギュラーメンバーに戦術の浸透を優先しているためキープレイヤーが離脱した際は危ないというところでしょうか。個の能力と戦術を高度な次元でマッチさせています。

キープレイヤーはパウリーニョ。バルセロナで大きなインパクトを残した彼ですがカナリア軍団の中でも中心的な役割を果たしています。寄せて奪いきれる選手は貴重ですし、ボールを持った時に捌けるところは重宝するポイントです。

ベルギー

こちらは「ただのタレント軍団」ベルギー。チッチと違いチームを組織として機能させることができていないマルティネスはおそらく今大会でアウトでしょう。各ポジションにはタレントがそろっていますがなんせネットワークがつながってないから活かせない。

よく観る形はデブライネがボールを持った時に右往左往する形。だって「デブライネがもらいたい位置」に「デブライネがいない」んです。日本戦の後半、ヴィツェルがアンカーになってアザールとデブライネがシャドーになった形でやっと機能し始めた感はありますが、おそらくブラジルの前にはそんな小手先の戦術は通用しないでしょう。ナインゴランがいたらなあ・・・。

キープレイヤーはコンパニ―。守備は本当に個人頼みなので選手のコンディションがもろに響きますので、DFラインをまとめられるかは大きな分かれ目でしょう。

予想

まあ、ブラジルでしょう。ベルギーが勝つ未来があるとしたらデブライネを一つ前の位置で使って彼にボールを送り込める選手を使うことでしょう。ベルギーは唯一アンカーのポジションにだけタレントがいませんから。なんでナインゴランがいないんだ。

スウェーデンVSイングランド

さあ難しい試合。どちらもいいサッカーしていますからね。

スウェーデン

ここまで「勝たなければいけない試合」を確実にものにしてきたスウェーデン。その原動力となっているのが組織的な守備。ウルグアイと同じくスウェーデンも中盤のクリエイター・フォルスベリの台頭により攻撃も機能するようになったのが一番の成長でしょう。とはいえ、まだまだ「フォルスベリを使ってやろう」という選手が少ないのも事実。位置的優位をうまく使いつつゲームを進めに来るでしょう。

イングランド

「珍グランド」なんて言われていたイングランド代表はもうすでに過去の話。サウスゲートの下一気に現代フットボールにアジャストしてきました。「ボールを持って戦う」という意思がくみ取れるメンバー選考と布陣が顕著に表れていますし、NBAの戦術を取り入れたりするなどなんとなくペップイズムを感じます。メンバーにもペップ・チルドレンたちがちらほらいますしね。

キープレイヤーはストーンズ。今大会GKのピックフォードに次いで長い出場時間を確保していますが、それは彼が「攻撃の中心」でもあることの裏返しでしょう。クラブでは軽い守備が問題視されていましたが今のところ大丈夫そうですね。

予想

個人的にはスウェーデンの組織的フットボールも好きなのですが、イングランドの攻撃戦術もかなりモダンなものになりましたし、膠着した試合になったら有利になるのはイングランドでしょう。2チームとも今大会で新しい顔を見せているチームなので面白い試合になることを期待しています。

ロシアVSクロアチア

最後のカード。こちらもすげえ面白そうな試合。

ロシア

あんな状態だったとはいえ、スペインに勝った実力は本物。W杯前は3バックの守備力を疑問視する声が大きかったですが、4バックを採用しふたを開けてみればここまで6失点。クロスだけではなくゴロビンを中心とした攻撃の形を作れたことで中を使った攻撃のルートを開拓することができました。

キープレイヤーはまさに王様として君臨しているゴロビン。彼なしにここまでの躍進はなかったでしょう。フットサル出身というバックグラウンドもあってとにかく巧い。狭いスペースでもボールを扱え、周りを見ることができる選手です。個人で相手の組織をズタボロにしていく様は圧巻です。

クロアチア

「今大会一番面白いチームは?」と聞かれたら私が真っ先に答えるのがこのチーム。モドリッチばかりに目が行きがちですが各ポジションにうならせるタレントが盛りだくさんです。それはそのはず、戦術はシンプルに「モドリッチを前で使う」「よりスペースを与える」ことがテーマになっています。他の王様チームと決定的に違うのは周りの選手が「モドリッチを使ってやろう」という意思があって、モドリッチも「使おう」という意識があること。だからこそ彼の能力が十二分に発揮されるわけです。

キープレイヤーはモドリッチ・・・と言いたいところですがあえてことはヴルサリコを挙げておきましょう。出場時間はチーム全体で5位、空中戦の勝率も高く運動量も豊富でクロスも正確とヘッダーが多いクロアチアのキーマンになれる存在です。

予想

ダリッチ体制になってから文字通り変貌を遂げたクロアチアに軍配が上がると思います。主に私のお気に入りなのが原因ではありますが、それを差し引いても実力のあるチームに仕上がっていると感じます。ロシアの至上命題は「モドリッチを捕まえきれるか」でしょうし、クロアチアからしたら「ゴロビンをどうやって消すか」でしょう。ピッチの上で熱い駆け引きがみられることを期待しています。

 

 

どうだったでしょう?かなり独断と偏見もりもりにしていますが、個人的には「どのチームが4強に進んでもおかしくない」ベスト8になっていると思います。優勝予想は変わらずブラジルにしていますが、ほかのチームが来ても「なんで?」とはなりません。熱戦を期待します。

それと、試合観戦しながら解説&雑談キャスがやってて結構楽しかったのでまたやるかもです。フットボール興味ない人でもなるべくわかりやすいようにするのでよかったら聴きに来てください。よろしくお願いします。

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