AVerMedia「AX310」と「AM330」の組み合わせは、新たなスタンダードになりうるのか

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最近は配信機材やソフトの情報発信を強化しているどーにゃです。

今回はAVerMediaさんのご厚意で、ミキサー兼コントロールセンター「AX310」ダイナミックマイク「AM330」をお借りすることができたので、この組み合わせは新しい配信者のスタンダードになりうるのか?という視点でレビューしていきます。

AVerMediaさんフットワーク軽すぎ問題

発端はこのツイート。

完全に独り言レベルで、使ってる人いたら情報欲しいなーって意味合いのツイートでした。それに対して、

フットワーク軽すぎかよ。

一応今のところ僕の口は一つしかありませんし、耳の穴も2つしかないので1セットお借りすることにしました。本当にありがとうございます。

なぜAX310とAM330を試したかったのか

以前の記事で詳しく書きましたが、僕の配信環境は行くところまで行っており、AX310とAM330を今のシステムに組み込む余地は正直ありません。ではなぜこの製品を試したかったかといいますと、ひとえに「そろそろ配信はじめたての配信者に脳死でおすすめできる配信機材があってもいいんじゃないの?」という疑問を晴らしてくれそうな気がしていたからです。

みんなのおすすめ機材、古すぎ問題

よくみんながおすすめしている、されている機材として、YAMAHA AG03というミキシングコンソールがあります。USB接続できて、XLRついてて、ファンタム電源ついてて、ループバックできて、60mmフェーダーでボリューム操作もしやすい、そして安いと、2015年に発売された製品ですが今でも第一線で売れているミキサーだと思います。
何が問題だと感じているかというと、今年(2021年)までの6年間の中で発売されたミキサーで、AG03と同じ価格帯でAG03と殴り合えるものが少ないという点です。

配信の内容によってはその限りではないですが、ゲーム配信に関してはAG03以外がおすすめされているところをあまり見ません。そういった点も踏まえて、個人的に新たなミキサーの誕生を心待ちにしていたのです。

みんなのおすすめ機材、本当にその人に合ってるの問題

配信者向けおすすめマイク!として紹介されているものは多々ありますが、そもそもマイクなんてその人に合った周波数特性に合わせて選ばないとおすすめなんてできません。

ダイナミックマイクだとSM58やSM7B、コンデンサーマイクならAT2020やAT4040などがおすすめとして挙がっているでしょうか。これらのおすすめは使う人や環境によってめちゃくちゃ変わってきます。

もっとも怖いと感じているのが、機材知識のない人が機材知識がない人に平然とコンデンサーマイクをおすすめしていることです。コンデンサーマイクなんて保管にも使用にも気を遣わなきゃいけない機材をそんなぽんぽんおすすめするな!!!というお気持ちになります。Twitchでほかの配信者さんの配信にお邪魔した時に、PCのファンノイズや生活音やキーボードのカチカチ音が聞こえてきて配信見辛いな…と思うと大抵コンデンサーマイク使ってるのに使い方を間違ってて、ノイズ対策を全くしていない…ということがしばしばあります。

別にコンデンサーマイクが悪いっていうわけじゃない(事実、僕はコンデンサーマイクをメインマイクとして使っています)ですが、ダイナミックマイクに比べて感度が高いので周辺環境の整備(吸音材や反射材など)をしなければいけないですし、ノイズのもとになる機材(PCなど)は離れた場所に置かなきゃいけないですし、湿度の高い日本でしっかりとした保管環境を整えなければいけません。しんどいでしょ。

だったら僕のような三歳児でも適当に扱えるダイナミックマイクを使った方が100倍楽ですし音質もよいですというわけで、そこそこの価格で買えるお手軽ダイナミックマイクないかなーと探していたところにAM330がひょこっと現れたわけです。これは気になるじゃん。

AX310を使ってみた感想

では、さっそくAX310についての感想をつらつら書いていきます。

入出力系統は必要なものがそろっている

メインのインターフェースであるUSBだけでなく、光デジタル入力も付いています。

この選択肢があると意外と便利です。CS機からの入力を意識しての実装だと思いますが、サブPCの音を入力するという用途にも使えます。サブの音を取り込みたい場面は結構あったりするので、2PC配信している人はミキサー選びの際に注意しておきましょう(私の使用しているRME Babyface Pro FSにもUSBの他に光デジタル端子が付いています)。

マイク用のXLR端子は6.3mmジャックも使えるコンボ端子ですので、幅広い端子に対応しています。とりあえずAX310だけ買っておけば大体のマイクは使えます。

入力はこれに加えてLINE IN、出力はPHONE OUTとLINE OUTが実装されています。LINE OUTにスピーカーをつなげてPHONE OUTと使い分けをすることが可能です。これは便利。

LINE INで外部のメディアプレイヤーから音楽を取り込むこともできるので、配信中のBGMなどを別デバイスで制御することも可能です。

個人的に欲しい機能として、PHONE OUTとLINE OUTは排他ではなさそうなので、片方だけをミュートする機能があったらいいなと思いました(もしかしたら見落としているかも)。多分一括ミュートになってしまうので、LINE OUTだけミュートとかできると助かるなと。まあ、普通はアクティブスピーカーとかにつなぐと思うので、そちらで制御してしまえばいいとは思いますが…。

ファンタム電源(+48V)搭載

これによって対応マイクの幅がぐっと広がります。

今回同時にお借りしたAM330はファンタム電源は必要ありませんが、自分にあったいいマイクを選ぼうと思うとどうしても少し値の張るファンタム電源が必要なマイクにたどり着くと思います。

マイクを新調したとしても、いったんこれにぶっ挿しておけばいいので便利です。

オーディオミキサーとしての使い勝手は上々

前面についているつまみで各ボリュームを制御することができ、つまみを押し込むことでミュートにできます。つまみはしっかりクリック感があるので、押し込んだ際にボリュームがずれて音量が変わってしまう、といったような事態にならないようになっています。AVerMediaさんわかってる。

配信の音声と自分がモニターする音声を別系統で出力できるので、自分の聴くゲームの音はそのまま配信の音量だけ上下させる、といったことも可能なので、ゲーム配信に必要な機能は一通りそろっています。

気になる再生音質ですが、思ったよりも癖のないサウンドで普通に聴き取りやすく、見た目とは裏腹に素直なサウンドです。しばらくAX310に普段使っているイヤホンを挿して配信していましたが、足音や環境音などの定位も問題なく再生できていました。

マイクの録音音質も同じくバランスの良い音です。少し高域が弱いかな?と感じることはあるものの、ゲーム配信のための声だと考えたら十分な音質だと思います。結構音量もしっかりとれるので、駆動に関しては幅広いマイクが問題なく駆動すると思います。

コンプレッサーなども完備、ゲイン調節も可能

ノイズゲート、コンプレッサー、エコー、リバーブ、EQなど、一通りの機能が搭載されています。多くの配信者の方がOBSでこれらの設定をしていると思いますが、それだとVCの声などにはエフェクトがかかりませんし、OBSのサウンド関係のエフェクトは若干かかりが悪いものもあるので、こういったミキサーなどで調節できるのであればそっちで調節した方が結果的に良い音質になります。エフェクトのかかり方も自然なので扱いやすいです。

もちろんですが、マイクゲインの調整もできます。

タッチパネルの反応は上々、画質も綺麗

コントロールセンターとして使ってみましたが、タッチパネルの感度はかなりよく、明るく発色も綺麗なので使いやすいです。

プロファイルの切り替えやアプリケーションの起動、OBSのシーン制御なども行えるのでとても便利。ページも5ページ分使えるのでほとんどの使いたい機能を割り当てることができます。

僕は配信時に使うアプリケーションとBGMのミュート切り替えボタン、Twitchのコメント欄とフォロワー数、視聴者数のウィジェットを配置しています。

できることなら、アクティビティーフィード(サブスクやビッツの通知欄)も出せたら便利だな…というのと、PCの電源OFF時にパネルもオフにできるようにしてほしい(AVerMediaさんのロゴが表示される)なと思いました。

結論:サブモニター兼ミキサー兼コントロールセンターみたいなもの

僕は普段サブモニターを使って配信しているのですが、コメントや視聴者数を確認するだけの簡単な用途ならAX310のパネルでどうにかなっちゃいます。ミキサーとしての機能、コントロールセンターとしての機能も前述のとおり必要十分に搭載されているので、ストリーマーが最初に欲しがるサブモニター、ミキサー、オーディオインターフェース、コントロールセンターなどの機能をすべてこれ一台で賄えるという玉手箱のようなデバイスです。

現状既に環境が整っている方がAX310に乗り換えるメリットは薄いように感じますが、まさに今から配信を頑張っていこう!という方にはかなりおすすめなデバイスです。配信に必要なツボを抑えてくれているので、これ以上に欲しいものがある方は、ようこそ、沼へ。

パネルのウィジェットなどに関しては、物理ボタンで制御するSTREAM DECKなどとは異なり今後のアップデートでの追加も考えられるので、アップデートに勝手に期待しています。

AM330を使ってみた感想

お次はマイク編。ダイナミックマイク「AM330」についてです。

感度は結構高いが、指向性でうまくコントロールしている

コンデンサーマイクよりダイナミックマイクの方が使い勝手が良い理由は前述したので割愛しますが、ダイナミックマイクにしてはかなりクリアで感度が高いマイクだと感じました。感度が高いとノイズを拾ってしまったりするもんですが、AM330は指向性がちょっと狭く作られているらしく、正面以外の音はかなり拾いにくいです。ノイズ抑制ソフトを使わなくても大丈夫!ってほどではないですが、ある程度静音PCなどの環境を整えてあげればノイズを気にせずに録音できると思います。

マジでガタっと落ちます。

非常に聴き取りやすい、いい声になるマイク

公式ページにスペックシートが載っていますが、中域~中高域にかけて周波数がブーストされており、わかりやすくいうと”ちょっといい声”になるマイクになっています。

ブーストの加減がちょうどよく、やりすぎ感はあまりないのがいいポイントです。僕はNEUMANN  TLM102を試したときにボイチェンを使ったような、ヘリウムガスでも吸い込んでしゃべってるのかっていうくらいの違和感を感じたのですが、このマイクを使っていてそのようなことを指摘されたことはありませんでした。

解像度も値段を考えたら十分すぎるほどで、これ以上を求めるならそれこそMV7やらSM7Bを買ってくださいおめでとうございます、ってなります。

デザインと質感がめちゃくちゃいい

金属製で非常に高級感があり、マイクが映り込んでも構わない、むしろ映したくなるマイクでした。

ただ堅牢に作られている分、同価格帯の製品と比べてでかくて重いです。人を殺せる重さです。ほとんどのマイクアームには問題なくマウントできると思いますが、中華性の貧弱なアームだともしかしたら…があるかもしれないので注意してください。

マイク本体にミュートスイッチが付いているのもよいです。ただ、AX310と組み合わせて使う際はそちらでコントロールする方が使いやすかったのであまり活躍する機会はありませんでした。

ポップガードは追加であった方がいい

僕は顔の正面の近い位置、すなわちダイナミックマイクのベストポジションにAM330を置いて使用していますが、内蔵のポップガードでは多少カバーしきれてないな、という場面があります。

AVerMediaさんが公式で専用ポップガードを用意されていますが、まだ発売はされていないようです。どうしても気になるようでしたらこちらの採用を検討してみてはいかがでしょうか。

感度が高くて指向性も狭いので、シンプルにちょっと離した位置にマイクを置いてもいいかもしれませんが、そうすると低域の質感が落ちてしまうので悩ましいところです。

結論:万人が使えるが、どちらかというと声が低めの方におすすめ

配信という環境に最適化されてよく考えられて作られているな、という感想でした。

周波数特性をみて実際の録音を聴いている限り、標準的な声の高さの男性には脳死でおすすめできます。ちょっと声の高い方や女性は実際録音したわけじゃないので何とも言えませんが、誰がどう聴いても高い声をお持ちの方は買う前に試してみた方が良いと思います。個人的な感触で恐縮ですが、これくらいのブーストであれば女性でも音のバランスが破綻することなく録音することができると思います。

AX310とAM330は買いなのか?

今まで録音に気を使ってこなかったが、配信をはじめて録音に気を使ってみたい、でも難しいことはよくわからないという方には、いの一番におすすめします。

まさに1年前の僕がその状態でしたが、もし1年前の僕がAX310とAM330に出会っていたら速攻で購入してたと思います。

マイクに関しては同価格帯でSM58などのマイクも購入できるので人によって選択肢が分かれるところですが、AX310に関してはめちゃめちゃ便利なうえに音も値段からしたら素晴らしいクオリティだと感じます。当然、AX310と同価格帯で音の良いオーディオインターフェースやミキサーはありますし、コントロールセンターとしての機能を載せてない分そちらの方が音質は良い場合が多いと思います。

しかし、細かい機材知識がなくても感覚的に使えるUI(ソフトウェア含めて)、コントロールセンターとしての機能性を考えれば、この機材に4万円を払う価値は十分にあると思います。

ぶっちゃけた話、配信の音質にはある程度限度(頭打ち)があるので、そこそこのラインの録音品質が確保できていればあとは自己満足…みたいな世界です。それでいうとAX310とAM330の組み合わせは必要十分以上の品質と使い勝手があると感じました。

最近は色々な方の配信を観に行きますが、プレイやトークは上手なのに配信の品質が低くて見るに堪えない…なんて方を見かけると大変悲しい気持ちになります。画質の品質は勿論ですが、こうしたデバイスを導入して音質や操作性の改善を図ってみてはいかがでしょうか。

久々に良い機材を触れてとても楽しかったです。

AVerMediaさん、ありがとうございました。

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